作品詳細
第14回富士山百景写真コンテスト
- グランプリ
- タイトル: 暁に滝雲流れる
- エリア: 愛鷹連山
- 撮影者: 石井正彦さん
- 評:
- 富士山が世界に冠たる景観を誇っているのは、周囲に高い山がない独立峰だからと言う説がありますが、この作品は富士山を取り巻く日本の山深さを物語っていて、非常に新鮮に見えました。日の出前の僅かな時間、ほんのりと染まる空を背景に富士山の存在感が際立っています。加えて眼下に流れる滝雲が、さらに富士山の高さを引き立てる要素として見事に効いています。雪の山肌を飛ばさないにように注意しつつ、滝雲の描写も潰さないといった繊細な露出コントロールとプリントワークもお見事です。撮影地は険しい登山道だと聞きましたが、まさに努力が生んだ成果と言っていいでしょう。