作品詳細
第16回富士山百景写真コンテスト
- グランプリ
- タイトル: 未明、雲流るる
- エリア: 越前岳
- 撮影者: 影山 浩さん
- 評:
- 富士山が写っていなければ、まるでヨーロッパの風景かと見紛うほどの広大なスケール感です。凍てついた大地は冬の厳しさを物語っているようにも見え、それが今の世情の厳しさと被って見えます。このような寒々しい風景の中にあって、暖かみのある小さな灯から人の暮らしのぬくもりを感じます。雲から頭一つ抜け出した富士山が明け始めた空に浮かび上がり、その神性がやがてくる希望のようにも見えます。コロナ禍の今だからこそ、グランプリにふさわしい作品だと感じました。